【了】わたしのただひとつのねがい
暗いくらい闇の中、四角くて広くて狭い冷たい場所。
ぼくはそこに閉じ込められている。
頭の上から垂れる雫に体温を奪われる。
朦朧とした意識のなか、優しい光が時折訪れる。
それはぼくが意識を手放そうとする時。
それはぼくが夢の底へ堕ちようとする時。
≪大丈夫だ、かならず生きて出られる。≫
≪お前は、世界の答えが聞きたいんだろう?≫
その優しい光はぼくの求める言葉を掛けてくれる。
夢だとわかっている。
光などではなく幻影だと。
わかっている。
「世界の……貴方の言葉が、聞きたいよ」
貴方自身の言葉で否定してほしい。
貴方自身の言葉で苛み、罵倒して、拒絶してほしい。
「僕をゆるして」
ゆるして、ゆるして、ゆるして、ゆるして、ゆるして、
ゆるして、ゆるして、ゆるして、ゆるして、ゆるして、
ゆるして、ゆるして、ゆるして、ゆるして、ゆるして、
ゆるして、ゆるして、ゆるして、ゆるして、ゆるして、
ゆるして、ゆるして、ゆるして、ゆるして、ゆるして、
ゆるして、ゆるして、ゆるして、ゆるして、ゆるして、
ゆるして、ゆるして、ゆるして、ゆるして、ゆるして、
ゆるして、ゆるして、ゆるして、ゆるして、ゆるして、
ゆるして、ゆるして、ゆるして、ゆるして、ゆるして、
ゆるして、ゆるして、ゆるして、ゆるして、ゆるして、
ゆるして、ゆるして、ゆるして、ゆるして、ゆるして、
ゆるして、ゆるして、ゆるして、ゆるして、ゆるして、
ゆるして、ゆるして、ゆるして、ゆるして、ゆるして、
ゆるして、ゆるして、ゆるして、ゆるして、ゆるして、
許さないでいて
僕を呪い続けて
ぼくをうらんで
旧タイトル「望み」 (ユニコーンから)