書留。

壁打ち用です。

リハビリ

イベント後くらいの時間軸でニールさん突然だけど帰ってきたよ話をリハビリ

 

 

「……いやだ。僕は、そこには行かない」

明確に嫌悪を示したアレルヤに驚いたのは他でも無いライルだった。
次にマリーが。そして「そりゃあ、そうよね」と肩を落としたスメラギ。

「無理にとは言わないわ。一番しんどいのは貴方だもの」
「え?それってどういう……」
「貴方ならどう思う?」
「どう、って……」
「……少なくとも、この子はあんたが乗り越えたものを、まだ、抱えてる」

癪よ。そう言い残してスメラギはブリッジを後にした。
マリーだけがライルとアレルヤの顔を交互に見た。
なんとなく、分かってしまうから。スメラギの言った言葉の意味が。

「わたしが会いに行くのも、いや?」
「……君の思う方へ」
「そう。……じゃあ、行きましょう、ライルさん」

この艦の中でライルの名前を呼ぶ者は少ない。
後ろ髪をひかれながらも、ライルはマリーに連れられて長い廊下へと出た。

「いいのか? その……気分、悪くない?」

ライルなりの気遣いであったが、杞憂だった。マリーは楽しげにレバーを握り先へと飛んでいく。

「あら、どうして? 私なんかよりライルさんの方が驚いてるんだから。驚き損ねちゃったわ」
「いやあ……。」
「でも良かった。 あそこで引き止められちゃったら、わたし、どうしたらいいか分からなかったもの」
「……そう言ってくれるっていうのは、会ってみたかった、っていう事でいいのかな」
「ふふ、そうかもしれない」

だってわたしだけ知らない事があるって、とっても珍しいんだもの、とマリーは付け足した。

「子供の頃のアレルヤは、なんでも話してくれた?」
「そうね、とっても! 楽しかったわ……」
「……俺も、楽しかった……」
「やだ、まだ感動の再会には早いわ。泣かないで」

不思議と心が寄り添う人間だとマリーの事を、ライルは思う。先回りして話をしてくれるのがライルにとっては気楽であったし、何より、ニールを知らないというだけで、気易かった。

子供の頃は。自分もあんな風に笑ってたんだと思う。

しかし、であるからこそ、アレルヤが拒絶した事はライルにとって驚愕だった。
今日までは。アレルヤも刹那やティエリアと同じだと思っていたから。
いくらか気易く、年も近いから、自然と兄もそうだと感じていたと勝手に推察していたが、どうやら違ったようだった。

どうして?とは、聞けない。自分がそう尋ねられるのが嫌いだったから。
答えようのない嫌悪感を、まだこの身にしかと覚えているから。

 

 

再会はあっけなかった。魂の抜けたような兄は、どこか虚ろで、頼りない。
あんなにも大きく見えた背中は小さく肩を落とし、声にも張りが無かった。

「──覚えてないんだ。ハロの頭を撫でた後の事は……」

その前の事も朧げで、前後不覚であったのだと。
申し訳なさそうに笑った。

「……覚えてない?」

背後から、声が。アレルヤだった。思い直したのか、ブリーフィングルームの入り口に彼は立っていた。

「覚えてないだって?」

はたから見ても明確に、彼は怒りを表す。
ずかずかと大股でブリーフィングルームへと飛び込み、アレルヤはニールの襟ぐりを掴んだ。

「覚えてない!? どの口が、それを言うんだい!?」
「あ、アレルヤ

マリーが止めに入ろうとする。
しかしその勢いは止められなかった。

「貴方が何をしたか分かってないの!? 刹那やティエリアがどうなったか、あの後!」

早口でまくし立ててアレルヤはわなわなと肩を震わせた。
怒っている、あのアレルヤが。

「貴方は何も話してくれなかった! 僕たちに……」

ニールを掴んだ手をアレルヤは投げ捨てるようにして放し、背を向ける。

「僕たちに……、僕に……!」

「泣くなと言った!だから僕は今日までこうしていられたのに」

 

 

 

 

怒ったアレルヤ

「おれ、アレルヤの気持ち……なんにも考えてなかった」

って言わせたかったんですけど、迷子になったのでここまで。

リハビリよ~~アレルヤさんインガオホーで死んでくれ・・・・・・(塩対応